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銀座コージーコーナー買収に思う。(ロッテ、銀座コージーコーナー買収検討)

今の時代M&A自体は何等珍しいことではない。
阪急と阪神という本来、長年のライバル同士が、阪神側に思いがけない事態があったとはいえ、経営統合を図るくらいである。
企業風土云々と言う流れは通用しないのであろう。

しかし、どこと手を組むか?というのはその後の企業イメージにとっては重要なのではないだろうか?
例えば、三越が伊勢丹と組むことにした際には、生き残りではなく勝ち残りを選択したのだと言われたのを思い出す。
老舗中の老舗であって客単価が全国1位を誇る三越が、高島屋等と組むならまだしも、それぞれのごひいき筋には悪いが大丸や少なくとも関東ではイメージの良くない松坂屋と組むのは、仮に企業規模の拡大は図れても長い目で見れば長年培ってきた顧客離れを呼ぶであろうし、結果はマイナスであるという判断があっての選択がこういわしめたのであろう。
既に高島屋との協調路線は双方の企業風土の違いから、上手く行かなかった三越にとって、近年、圧倒的な支持の拡大がある伊勢丹と組むのを選ぶ事は、双方の顧客にとって、経営統合を先々までマイナスなイメージにしないという点でも重要な要素であったのは明白であろう。

それに倣って言えば、今回のロッテによる、銀座コージーコーナーの買収は、決してプラスなイメージにはならない気がするのだ。
確かにロッテは大きな会社である。
しかし、海の向こうの半島ではともかく、日本国内にあっては球団があるとはいえ、ガムや袋菓子のメーカーというイメージが強く、それも決して高級菓子メーカーと言うものではないだろう。
一方、銀座コージーコーナーの側は近年はだいぶ庶民的になったとはいえ、一応は老舗の高級菓子で売ってるわけで、ロッテとは格式が違うだろう。

買収によってロッテは、ある種高級イメージの企業を手にする事のメリットはあろうが、コージーコーナーにとっては長い目で見ればプラスだとは思われない。
むしろ、完全に不二家と同等のイメージにまでブランドイメージは低下するであろうし、当然、顧客層も変わるであろう。

これはかつて某スーパーが高島屋株を買収しようとした際、そんなことになったら高島屋ブランドイメージが地に落ちると言われたのと似ているだろう。
ロビンソン百貨店が出来た時、でもヨーカドーだよね…と影で失笑されたのはよく聞いた話である。
スーパーとして支持を集めてもそれはあくまでスーパーであって、百貨店とは一線を画すもの。
世代や時代が移るにつれて意識自体は変わりつつあるだろうが、日本人はやはりそうした区分をどこかでハッキリつける傾向にあるだろうし、上が下を飲み込むのはともかく下が上を飲み込むのは下克上に通じるのか好まない傾向にあろう。
そして、そのイメージの上下を分けるものは企業体力ではなく、会社のブランドイメージであったり、業界の中のブランドイメージである辺りがなんとも興味深い。

昔、三越事件があったとき、それまでの贈答品選定で三越を選んでいた当時の一流企業が一斉に切り替えたのは高島屋であって、大丸でも西武でもなかった。
それが、結局は日本人の中にある暗黙のブランドイメージであり、贈答品などでも、同じ商品であってもどこで手配したのか?というその包装紙に価値を見出す人が多いのも事実だろう。
特にこうした傾向は団塊世代以上には根深く残っている感があるし、年齢を重ねるごとにそうしたことにこだわりを持つ傾向もあるだろう。

そのような例に照らせば、銀座コージーコーナーとロッテの買収は、コージーコーナーにとって、決してプラスには働かないと思われるのだ。
まぁ、コージーコーナー側がそれこそ、お菓子のコトブキの如くの企業イメージになりたいのであれば、きっとこれでよいのだろうが。

果たしてどうなのか。知りたいところである。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071202-00000000-mai-bus_all
by e-mars | 2007-12-02 15:27 | 評論